1960年代初頭に建てられたカム・リー教会(別名ソン・クオック教会)は、フランス人司祭マリウス・ブタリーの構想から生まれました。彼はカトリックの信仰と先住民文化を融合させた聖域を創りたいと考えていました。
ステンドグラスのパネルと通気口は民族的な模様から様式化されている - 建築家リン・ホアンによるスケッチ
第一印象は、高さ17メートルの巨大な屋根が2つ連なり、8万枚の茅葺き屋根瓦(瓦)で覆われていることです。その重さは最大90トンにも及びます。教会の屋根の形は、中央高地の人々が日常的に使用する斧の刃を彷彿とさせます。十字架の下に配された3本の水牛の角(*)も、先住民文化とカトリック精神の融合を象徴する特徴です。
このプロジェクトは主に少数民族向けに設計されている - Le Quang Khanhによるスケッチ
この作品にはブルータリズムの精神が染み込んでいる - デザイナー、レ・クアン・カーンのスケッチ
中央高地の共同住宅の模型 - グエン・タット・タン大学の学生、グエン・ヴ・ミン・トゥンによるスケッチ
カム・リー大聖堂は、教会建築によく見られるヨーロッパ建築とは異なり、中央高地の共同住宅を模倣しています。建物にはブルータリズム(1950年代後半に生まれた、打ち放しコンクリート、レンガ、石などの自然素材を用いて美的感覚を表現する建築様式)の精神が浸透しています。平面は長方形で、壁厚は40cmです。内部は石、タイル、木材、ステンドグラスが調和のとれた組み合わせで、ステンドグラスのパネルと上部の切妻の通気孔は、民族的な模様を様式化しています。
カム・リー教会 - 建築家トラン・シュアン・ホンによるスケッチ
この構造の特徴は、12mのスパンを持つ木造トラス構造で、中央柱を必要とせず、広々とした空間を実現しています。屋根構造は、トラスの両端を張力ケーブルで固定した、独特な3節アーチ構造です。
月明かりの下で - 建築家ホアン・ドゥンによるスケッチ
この教会は半世紀以上前に建てられました - 建築家ブイ・クアンによるスケッチ
上から見た図 - アーティストTran Binh Minhによるスケッチ
建築家ブイ・ホアン・バオ氏(MIAデザイン社)は次のようにコメントしています。「このプロジェクトは、空間構成、建築的プロポーション、構造的ディテールの洗練性により、多くの現代教会を凌駕しています。」
高さ17メートルの屋根 - 建築家フォン・ザ・フイによるスケッチ
斧の刃のような形の屋根 - 建築家ブイ・ホアン・バオのスケッチ
木製トラスシステムは中央の柱のない12メートルのスパンを持ち、開放的で広々とした空間を作り出します - 建築家ブイ・ホアン・バオによるスケッチ
(*)中央高地の少数民族にとって、水牛は貴重な動物であり、精神的な象徴であり、陽(ヤン)への供物として用いられます。水牛の頭と角は、家の中に厳粛に飾られることが多く、装飾や彫刻のアクセントとしてよく使われています。
出典: https://thanhnien.vn/nha-tho-co-mai-giong-luoi-riu-doc-dao-185250712214206972.htm
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