
この本は6つのパートに分かれており、「チュオンサの飼い犬」「両親はサガリバナバガキの木」「チュオンサの子供たち」「困難な年月」「夢の国を見つける」「浅瀬とDK1プラットフォーム」など、学齢期の子供向けの興味深い物語が30話収録されています。
特に第1部は、その名の通り、島で兵士たちが育てた犬たちの物語です。「黄色、黒、ぶち、ミロ…個性豊かな犬たち」(「コリン島の犬たちと匂い」)など、個性豊かな犬たちが島で暮らしています。彼らはまるで兵士のように「船の来訪をいつも楽しみにしている」かのように、海と空の警備に加わっています。特に感動的なのは、「チュオンサ島では、任務を終えて本土へ帰る船に乗った兵士たちに別れを告げる時、多くの犬が涙を流していた」(「すねた犬」)という部分です。第1部が島の兵士たちのペットたちの「仲間」たちの物語だとすれば、続く2部は、島の家族愛と子どもたちの生活を鮮やかに映し出しています。チュオンサ島の子どもたちと本土の子どもたちの家族愛の違いについて、観察と共感が込められています。中でも、1988年3月14日、ガックマ島の海戦で命を落としたレ・ディン・ト少佐の娘、トゥイ(現レ・ティ・ミン・トゥイ少佐)の少女の物語(「チュオンサで父の面影を思い出す」)は、忘れがたいものです。また、シントン島に建立されたガックマ島で命を落とした64人の殉教者の慰霊碑の前で、子供たちとその親たちが線香をあげる光景(「親たちが毎日線香を焚く場所」)も、心を打つものがあります。
著者はまた、誰もが詳しく知るわけではない体験談も共有している。例えば、子供たちの特別な制服は「海軍兵の制服を模して様式化されていた」(「兵士のシャツを着て学校へ」)ことや、部隊でのパフォーマンスでは「何百人もの兵士が熱狂的な拍手喝采を送っていた」(「生徒たちは皆、歌も踊りも素晴らしかった」)ことなどだ。子供たちは「ホーおじさんの教会、殉教者の慰霊碑、『ナム・クオック・ソン・ハー』の詩が刻まれた石、フン・ダオ・ダイ・ヴォン記念碑」(「校門の歴史ページ…」)など、身近な場所で歴史を学んだ。
祖国の海と空だけでなく、遠く離れた島々でも平和な暮らしを維持するために、第4部のタイトルである「苦難の年月」を忘れることはできません。荒波の中、嵐を乗り越え、島を築き、美しく彩った日々。困難な時代の厳しい生活、緑の野菜も不足する厳しい時代。真水のない長い日々は「料理に少し海水を混ぜなければならないこともあり、心が痛みました。水は濁っていて、ご飯は均等に炊けず、皆が食事中に顔を見合わせました」。ホアン・キエム少将は、困難な年月を振り返り、「トゥエンチャイ島やその他の水没した島々を守るための家屋を設計しました。ある時、嵐がダロン島の砂州を襲い、70人の兵士全員が波に押し寄せ、時には首まで水に浸かる中、身を寄せ合って寄り添いました」(「家屋を建て、島を守るための目印を建て、チュオンサ島を守りました」)と回想しています。
しかし、本書の最後の部分「浅瀬とDK1プラットフォーム」では、より強いプレッシャーが読者を島の浅瀬へと導き、プラットフォーム兵士たちの忍耐と犠牲を目の当たりにさせています。例えば、1991年1月、トゥチンビーチのプラットフォームエリアで、ファム・タオ副大尉とレ・ティエン・クオン士官が「うつぶせの姿勢で海に浮かんで」犠牲となり、「遺体は発見されなかった」(「嵐の真っ只中、プラットフォームに立つ」)という記述があります。「1990年12月5日早朝、嵐が襲来した際、フックタン群のDK1/3プラットフォームの将兵たちは、プラットフォームが倒壊し、将兵8人全員が海に流された…」(「嵐の真っ只中、傾いた家の上で」)という記述も見られます。子どもたちは、旧世代のプラットフォーム(青く塗られている)と「レベル15のスーパー台風にも耐えられる」(「新世代DK1プラットフォーム」)新世代のプラットフォーム(黄色に塗られている)の違いや、島の兵士からロープでテトの贈り物を受け取る話(「DK1プラットフォームの投下物資」)なども学びました...
子ども向けの明快でシンプルな言葉遣いと文体、そして鮮明なイメージを駆使した前作『ホアンサの物語』の成功を基に、レ・ヴァン・チュオンは『チュオンサとDK1プラットフォームへの旅』を通じて、印象的で感動的な物語を海と島々の塩辛いページに寄稿し続けています。
出典: https://hanoimoi.vn/ke-chuyen-truong-sa-va-nha-gian-dk1-708881.html
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