清流のほとりに佇むナサン村(ディエンビエン省ディエンビエン郡ヌアンガム村)は、まるで絵に描いたような村です。広大な綿花畑の向こうに、伝統的な高床式家屋が見え隠れする光景は、まさに鮮やかです。ここはラオス民族の故郷であり、彼らは何世代にもわたって伝統的な織物工芸を守り、発展させてきました。
古代ラオスの考えでは、女性は結婚するためには機織りの技術を習得していなければならないとされていました。そのため、機織りはナサン族の女性たちの生活に欠かせないものとなっています。彼女たちは、柔らかな綿糸を一本一本巧みに織機にかけ、熟練の手作業で耐久性と洗練された織物を作り出します。
手織りの織物にはラオス文化が深く刻まれています。それぞれの模様やモチーフには、それぞれに物語と意味があります。雄大な象から咲き誇る花々まで、それぞれの織物が自然、人々、そして地域社会の生活についての物語を語ります。
今日、ナサン族の伝統的な織物は、衣服の素材としてだけでなく、多くの家庭にとって安定した収入源となっています。ナサン族の女性たちの情熱と創造性のおかげで、錦織物は国内外の観光客に人気のユニークなお土産となっています。
ナサン2錦織協同組合は、伝統織物の振興における成功例です。15名の組合員が参加し、洗練された手工芸品を生み出し、ハノイ、 ホアビン、サパの顧客から信頼されています。組合員一人当たりの平均月収は数百万ドンに達し、家族と村にとって大きな収入源となっています。
ラオナサン2錦織協同組合の理事長、ロー・ティ・ヴィエン氏は次のように語りました。「すべての製品は手作りで、生産工程において伝統的な特徴と美的要素が確保されているため、お客様に大変ご好評いただいております。協同組合の製品の主な市場は、 ハノイ、ホアビン、サパなどから注文をいただくお客様です。注文金額は100万~5,000万ドンです。組合員は契約に基づき、自宅で製品を製作します。収入は、投資した時間によって大きく左右されます。組合員一人当たりの平均収入は月250万~500万ドンで、閑散期にはかなりの高収入をもたらします。」
協同組合員の家庭での製品生産は、若い世代に伝統的な手工芸品を知ってもらい、教え、興味を持ってもらうことに貢献しています。
それだけでなく、織物は若い世代と伝統をつなぐ役割も果たしています。協同組合のメンバーであるロー・ティ・インさんは、「家で製品を作ることで、子供たちに工芸の技術を教えるだけでなく、私たちの国の文化への誇りを植え付けることができるのです」と語りました。
ナサン2とは異なり、織物製品は協同組合の形態で消費向けに販売されています。同じくラオス民族が暮らすナサン1村では、女性や母親たちが日々、それぞれの模様における伝統文化を守り、教え、ラオス民族の錦織製品を市場に出す方法を模索しています。
ナサン1村では、協同組合はまだ設立されていないものの、女性たちは今も毎日機織りに励み、伝統的な模様やモチーフを一つ一つ守り続けています。彼女たちが作る錦織りのスカートやスカーフは、収入源であるだけでなく、ラオスの人々の伝統衣装を守る手段でもあります。
ナサン族の愛情と創造性のおかげで、伝統的な織物は保存されるだけでなく、力強く発展してきました。錦織物は美しいだけでなく、深い文化的意味を持ち、ラオスの国民的アイデンティティの保全と尊重に貢献しています。
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出典: https://kinhtedothi.vn/dien-bien-giu-gin-va-phat-huy-nghe-det-truyen-thong.html
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