ロシア・ウクライナ戦争 2024年4月28日:ロシアはウクライナで夏の大規模な反攻作戦を開始したのか? ロシア・ウクライナ戦争 2024年4月28日:米国はウクライナに戦車の使用を再訓練、ロシアは米国の核兵器を警告 |
電力網を狙った大規模空爆
ロシアのミサイルが4月27日にウクライナ中部と西部の発電施設を攻撃し、米国からの大規模な軍事支援にもかかわらずウクライナは防空システムの不足に直面しており、すでに脆弱なエネルギーシステムへの圧力がさらに高まっている。
ロシアによるウクライナ空爆は、北極圏に拠点を置くロシアの戦略爆撃機から発射された巡航ミサイルを含む長距離ミサイルを用いて行われた。これは3月22日以来、電力網への4度目の大規模空爆となった。
ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、パートナー諸国に対し、防衛ミサイル、特にパトリオット・システムの提供を引き続き要請した。大統領は、今回のロシアの攻撃の標的には電力・ガス送電施設、特に欧州連合(EU)へのガス供給に重要な施設が含まれていると述べた。
ロシアはウクライナのキエフにある火力発電所を攻撃し、破壊した。(写真:ロイター) |
ロシアはガスプロムとのトランジット協定に基づき、ウクライナ経由でEUにガスを供給し続けている。この協定は12月に期限切れとなる予定だが、ウクライナは延長の予定はないと発表した。
ウクライナ最大の民間電力会社DTEKは、「ロシアがウクライナのエネルギー施設を大規模に砲撃し、一夜にして同国の火力発電所6カ所のうち4カ所が被害を受けた」と述べた。
当局によると、救助隊はNATO加盟国のポーランドとルーマニアと国境を接するリヴィウ西部とイヴァーノ=フランキーウシク州の複数のエネルギー施設で消火活動を行っている。
ドニプロペトロフスク州中部のエネルギー施設への攻撃を受けて、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領の故郷であるクルィヴィーイ・リーフで給水が途絶えた。
ウクライナ空軍司令官は、今回の空爆でロシアからウクライナに向けて発射されたミサイル34発のうち21発をウクライナ防空軍が撃墜したと発表した。
ウクライナの国営石油会社ナフトガスは、ロシアが自社の施設を攻撃したが、負傷者はおらず、消費者への供給にも支障はなかったと発表した。
ロシアとウクライナの間で進行中の戦争で、キエフはロシアのクラスノダール地方にあるイルスキーとスラビャンスクの石油精製所を攻撃するために長距離ドローンを使用していると、ウクライナの情報筋がロイター通信に語った。
情報筋は、ウクライナ保安庁が実行したドローン攻撃により、南部地域にあるロシアのクシチェフスク軍用空港を含む施設で火災が発生したと付け加えた。
ロシア国営通信社TASSは、攻撃で被害を受け一部の操業停止を余儀なくされたスラビャンスク製油所の幹部の発言を引用して報じた。
大規模な電力損失、ウクライナは供給増加を要求
当局は、ロシアの攻撃によりウクライナは火力発電の80%、水力発電能力の35%を失ったと述べている。
原子力などのエネルギー源による電力生産の不足は、特に年末に電力消費が増加すると、電力供給のバランスとウクライナの電力網の安定化に深刻な問題を引き起こすだろう。
ウクライナ当局者によれば、計画停電は、ロシアの攻撃により電力供給と多くの重要なエネルギー源が突然減少した状況に対処するために必要な措置だという。
ウクライナのハリコフで、ロシアのミサイル攻撃によって被害を受けた病院の窓から瓦礫を片付ける女性。(写真:ロイター) |
しかし、ウクライナの電力消費は冬と夏にピークを迎えるため、これらの攻撃の影響はまだ不明です。ウクライナの天候が安定し温暖であれば、電力消費は減少し、国の電力網への負担は軽減されるでしょう。
現在、リヴィウ州では停電の計画はないが、ウクライナは住民に対し、特に夕方のピーク時間帯における電力消費の節減を引き続き呼びかけている。先日、ストルイ地区とチェルヴォノフラード地区の2つの重要なエネルギーインフラ施設が攻撃により被害を受けた。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、キエフの同盟国に対し、防空物資の増額、迅速な配達、そして断固たる行動を求めた。
米国は今週、キエフの武器庫が枯渇したことによる6か月に及ぶ議会の膠着状態を克服し、ウクライナへの大規模な支援策を承認した。
国防総省はまた、パトリオット防空システム用の迎撃ミサイルを含む60億ドル相当の新たな兵器をウクライナに購入すると発表した。
4月27日にリヴィウを訪問したオーストラリアのリチャード・マーレス国防相は、短距離防空システムや空対地精密攻撃兵器を搭載したドローンを含む1億ドルの軍事援助パッケージを発表した。
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