クレムリン報道官によれば、10月30日に「中東情勢を利用してロシア社会を分裂させようとする西側諸国の試み」について議論する会議が開催された。
ロシアの報道機関とソーシャルメディアによると、イスラエルのテルアビブ発の航空機の到着に抗議するため、数百人がダゲスタン地方の主要空港とその滑走路に押し寄せた。(出典:AP通信) |
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が招集し、治安当局や法執行当局者も参加したこの会合は、イスラエルからの飛行機がダゲスタン共和国南部の空港に着陸した後、群衆が同空港を襲撃した翌日に行われた。
ロシアのメディアによると、10月29日夜から、反ユダヤ主義のスローガンを書いた横断幕を掲げる者も含め、数百人の怒った人々が、テルアビブ発のイスラエル人便の乗客を捜索するために、イスラム教徒が多数を占めるこの地域の首都マハチカラの空港の滑走路を襲撃した。
ダゲスタン保健省は、20人以上が負傷し、うち2人が重体であると発表した。負傷者には警察官と民間人が含まれていた。
地元内務省によると、騒乱中に少なくとも60人が拘束された。そのうち起訴された人がいるかどうかは不明だが、ロシア捜査委員会は集団騒乱を計画したとして刑事告訴を開始したと発表した。
中東紛争を悪用した行為か?
イスラエルとハマスの紛争について、ロシアは双方を慎重に批判してきた。この紛争は、ウクライナ問題でロシアを孤立させようとする西側諸国の試みに挑み、ロシアにとって世界的なパワーブローカーとしての役割を強化する新たな機会となると見られている。
ロシアの報道機関は、10月29日夕方に滑走路に押し寄せた群衆がロシア航空会社レッドウィングスのジェット機を取り囲んだが、治安部隊の抵抗はほとんどなかったようだと報じた。
ソーシャルメディアに投稿された動画や写真には、群衆の中にパレスチナ国旗を振る者やパトカーをひっくり返そうとする者が映っていた。また、「ユダヤ人難民に反対」と書かれた手書きのプラカードを掲げる者もいた。
群衆の中には到着した乗客のパスポートをチェックする者もおり、イスラエル人かどうかを確認しようとしていたようだ。暴動はその後解散した。
ロシアの民間航空局ロサビアツィアは、マハチカラ空港は10月30日午後2時に運航を再開するとし、テルアビブからマハチカラおよび隣接するスタブロポリ地方の都市ミネラルヌィエ・ヴォドゥイへの航空便は他の都市に迂回されると付け加えた。
プーチン大統領の報道官ドミトリー・ペスコフ氏は、安全保障会議では「中東情勢を利用して(ロシア)社会を分裂させようとする西側諸国の試み」について議論されると述べた。
「マハチカラ空港付近で起きた事件は、主に外部からの干渉によるものであることは明らかだ」と同氏は定例記者会見で述べたが、事件の詳細については触れなかった。
ロシア国営通信社RIAノーボスチは、ダゲスタン共和国のセルゲイ・メリコフ知事の発言を引用し、妨害行為はウクライナを拠点とする「裏切り者」が運営するテレグラムのチャンネルで組織化されており、ダゲスタン共和国を不安定化させ、国全体の不安を煽ることが目的であると述べた。
10月30日、ロシアのマハチカラ空港で群衆が反ユダヤ主義のスローガンを叫んでいる。(出典:AP通信) |
イスラエルからの反応
ロシアの独立系ニュースサイト「メディアゾーナ」によると、地元のテレグラムチャンネルは「イスラエルからの難民」がダゲスタン共和国に到着しつつあると報じている。メディアゾーナによると、この難民チャンネルは、現在ウクライナに居住し、ロシア国内でゲリラ活動に関与していると主張する元ロシア国会議員イリヤ・ポノマリョフ氏によって開設されたという。
ダゲスタンでの騒乱を受けて、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の事務所は「イスラエルはロシアの法執行機関に対し、可能な限りイスラエル国民とユダヤ人全員の安全を守り、暴徒やユダヤ人とイスラエル人に対する無差別扇動に対して断固たる行動を取ることを期待している」と述べた。
ネタニヤフ首相の事務所は、駐ロシア・イスラエル大使がイスラエル人とユダヤ人の保護にロシア側と協力していると付け加えた。
ダゲスタン自治政府は、ガザ地区のパレスチナ人への支持を表明する一方で、人々に冷静さを保ち、このような抗議活動に参加しないよう呼びかけている。ダゲスタンのイスラム法学者、シェイク・アフマド・アファンディ氏も平和を訴えている。
メリコフ氏は、暴力行為に関わった者には何らかの罰が与えられるだろうと述べ、空港での光景は「言語道断であり、法執行機関から適切な警告を受けるべきだ!」とテレグラムに書き込んだ。
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