フロリダ州知事デサンティス氏はアイオワ州で選挙活動を開始し、ライバルのドナルド・トランプ氏を「現実と保守主義の理念に疎い」と攻撃した。
「残念ながら、彼は移民、新型コロナウイルス対策、連邦政府支出といった問題で保守主義の原則から逸脱している」と、フロリダ州のロン・デサンティス知事は5月30日、アイオワ州での選挙イベントでドナルド・トランプ前米大統領について言及した。
これは、デサンティス氏が大統領選への出馬を表明して以来、初めての選挙活動であり、共和党内でトランプ氏の最大のライバルとなった。出馬表明前、デサンティス氏は共和党の最有力候補と目されていたトランプ氏への攻撃をほとんど避けていた。
トランプ前大統領も最近、フロリダ州知事がマスク着用とワクチン接種に関する連邦規制を拒否した際に、デサンティス氏の新型コロナウイルス感染症への対応を批判した。
デサンティス氏はトランプ氏の批判は「現実離れしている」と述べ、共和党支持者はトランプ氏を支持することで対応するだろうと述べた。また、トランプ氏が再選された場合、「実際には2期かけて達成しなければならない」課題もあると述べ、「1期しか務められない」と付け加えた。
「ロン・デサンティス氏は、ジョー・バイデン氏に真に挑み、アメリカを再び偉大にできる人物ではない」とトランプ陣営の広報担当者スティーブン・チャン氏はデサンティス氏の発言に反応した。
フロリダ州知事ロン・デサンティス氏、5月30日アイオワ州クライヴでの選挙イベントにて。写真: AFP
44歳のデサンティス氏は5月24日に立候補を表明し、選挙活動を開始した。アイオワ州は2024年2月に共和党予備選が行われる州の中で最も早く投票が行われる州の一つであり、トランプ大統領に反対する有権者が相当数いることから、デサンティス氏にとって重要な州である。
デサンティス氏はアイオワ州で2日間を過ごした後、ニューハンプシャー州とサウスカロライナ州を訪問する予定だ。76歳のトランプ氏は、デサンティス氏がニューハンプシャー州に到着するのと同じ5月31日にアイオワ州に到着する予定だ。トランプ氏は2016年のアイオワ州共和党予備選でテッド・クルーズ上院議員に敗れた。
アイオワ州ジョンストンの有権者、トッド・ジャクリンさんは、イベントに参加した後も、フロリダ州知事への支持をまだ完全には決めていないと述べた。「2月までは何も考えずに待つつもりです」とジャクリンさん(62歳)は語った。
トランプ氏とデサンティス氏に加え、元国連大使のニッキー・ヘイリー氏、元アーカンソー州知事のアサ・ハッチンソン氏、実業家のビベック・ラマスワミ氏、アナウンサーのラリー・エルダー氏、ティム・スコット上院議員(57歳)など、共和党員も立候補を表明している。
ロイター/イプソスが5月9日から15日にかけて実施した世論調査によると、トランプ氏は共和党支持者の49%の支持を得ており、デサンティス氏が19%で2位となった。出馬表明をまだ行っていないマイク・ペンス前副大統領とヘイリー氏がそれぞれ5%と4%で続いた。
2024年アメリカ大統領選の共和党と民主党の候補者。画像: WP
ヌー・タム(ロイター、ザ・ヒル紙による)
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