日本の科学者らは、HTLV-1ウイルスに、数十年にわたって免疫システムからウイルスを「見えなくする」ことができる特別な遺伝子領域を発見した。このメカニズムはHIVウイルスにも応用できる。
佐藤頼文教授率いる熊本大学の研究チームは、HTLV-1ウイルスのゲノム中に存在する「ウイルス抑制領域」を発見した。
この遺伝子セグメントは、ヒト細胞の転写因子、特にRUNX1複合体を「リクルート」し、ウイルスの活動を抑制して休眠状態にします。これにより、ウイルスは長期間にわたり免疫システムによる検出を逃れることができます。
HTLV-1 は、まれではあるものの危険な発癌性レトロウイルスであり、攻撃的で治療が難しい癌の一種である成人 T 細胞白血病 (ATL) を引き起こす可能性があります。
ウイルスに感染した人の大半は症状を示しませんが、少数ではありますが何年も経ってから癌や重篤な免疫障害を発症する可能性があります。
実験では、HTLV-1 の「阻害」セグメントが除去または変異されると、ウイルスはより活発になり、免疫システムによって破壊されやすくなります。
特に、科学者たちがこの「抑制剤」断片をHIVウイルスに導入したところ、HIVも大幅に「沈静化」し、複製が減り、細胞を破壊する量が減り、潜伏休眠状態に入ったように見えた。
「ヒト白血病ウイルスが自身の『ステルス』能力を制御する固有のメカニズムを初めて発見しました」と佐藤教授は述べています。「これは洗練された進化戦略であり、これを理解することで、治療法の開発に活用できるようになります。」
この発見は、日本南西部などの地域で流行しているHTLV-1の治療に新たな展望を開くだけでなく、HIVなどの他の危険なレトロウイルスを制御するための戦略を開発するための基礎にもなる可能性がある。
出典: https://www.vietnamplus.vn/phat-hien-moi-ve-virus-bach-cau-va-tiem-nang-dieu-tri-hiv-post1053403.vnp
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