サウスチャイナ・モーニング・ポストは6月20日、科学者らが初めて関係当局に対し、実験室でのヒト胚の発達に関する研究分野における規制強化を求めたと報じた。
米国と英国の研究者らは今週、研究室で幹細胞から世界初となる人工ヒト胚様構造物を作製したと発表した。CNNによると、これらの胚様構造物はヒト発生の最も初期段階にあり、まだ脳や心臓を形成していない状態だという。
2022年に行われた実験では、人工マウスの胚を培養するためにインキュベーターが使用されました。
幹細胞は、自己複製能力と、体内で異なる機能を持つ様々な種類の細胞への分化能力を持つ特殊な細胞です。つまり、精子、卵子、受精を必要とせずに、胚のような構造に自己組織化することができます。
この研究の目的は、これまで倫理的な懸念から困難だったヒトの胚の研究を科学者が行うためのモデルを構築し、出生異常、遺伝性疾患、不妊、流産、妊娠中のその他の問題の原因について理解を深めることである。
この研究に参加した科学者たちは、胚モデルをヒトの子宮に移植する意図はなく、仮に移植したとしても胎児を誕生させることはできないと強調した。しかし、この分野における発見のスピードとモデルの複雑さの増大は、生命の創造という境界線に近づきつつある生命倫理学者の間で警鐘を鳴らしている。
研究目的であっても、幹細胞を用いた胚の開発は重要な法的・倫理的問題を提起します。米国を含む多くの国では、人工胚の作成や取り扱いを規制する法律が存在しません。さらに、研究結果は査読を受けていないため、検証されていません。
「体外受精(IVF)で作られたヒト胚は法的枠組みがあるが、幹細胞から作られたヒト胚モデルを規制する明確な規制は現在存在しない」とフランシス・クリック研究所(英国)の研究副所長ジェームズ・ブリスコー氏は警告した。
ブリスコー氏は「幹細胞由来のヒト胚モデルの作成と使用のための枠組みを提供する規制が緊急に必要だ」と付け加え、胚研究者らに対し、社会的影響をもたらす可能性のある失敗を防ぐため「慎重に、注意深く、透明性を持って進める」よう求めた。
ケンブリッジ大学(英国)は6月16日、英国で初となる幹細胞ベースのヒト胚モデルの管理枠組みを開発するプロジェクトを開始したと発表した。
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