世界貿易機関(WTO)は年次貿易予測で、エネルギー価格の高騰とインフレが長期化し商品需要が減少することが主な要因で、2023年の世界貿易量は1.2%減少すると発表した。
さらにWTOは、地域紛争、 地政学的緊張、経済政策の不確実性が世界貿易の見通しを曇らせる可能性があると警告した。
「世界貿易の回復は着実に進んでいます。地政学的紛争や貿易の分断といったリスクを軽減することが不可欠です」と、WTO事務局長のンゴジ・オコンジョ=イウェアラ氏は述べた。
WTOは世界経済が今後2年間成長を続けると予測 |
WTOのチーフエコノミスト、ラルフ・オッサ氏によると、2023年の世界貿易は、主に欧州地域の経済活動が予想より低迷し、エネルギー価格とインフレが高止まりして製造品の需要が減少するため、減少するだろう。
WTOはサービス部門の発展について具体的な予測は示さなかったが、2024年にはパリで開催される2024年オリンピックや欧州サッカー選手権に関連した観光や旅客輸送の分野で特にサービス部門がさらに成長すると予想されると述べた。
同時に、WTOはインフレの鈍化もあり、世界の物品貿易は回復し始めていると考えている。
「世界経済は今後2年間成長を続け、2024年には2.6%、2025年には2.7%の成長が見込まれる。商品貿易量は2024年に2.6%、2025年には3.3%増加すると予想される」とWTOは予測している。
以前、世界銀行(WB)は、世界経済は2024年に3年連続で緩やかに成長するだろうと予測していた。
世界銀行の世界経済見通し報告書によると、2024年末までに世界経済は過去30年間で最も低い5年間のGDP成長率を記録し、「厳しい記録」を記録することになるだろう。
世界銀行は、主に米国経済の好調により、世界的な景気後退の見通しは緩和したと考えている。しかしながら、イスラエルとハマスの紛争、ロシアとウクライナの紛争といった地政学的緊張の高まりが、経済成長をさらに鈍化させるリスクがあると警告している。
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