人類の祖先は過酷な自然環境の中で生き延びなければなりませんでした。冬の間は食料が不足するため、体はより多くの食物を摂取し、エネルギーを蓄えるよう刺激されたと、ニュースサイト「ザ・カンバセーション」 (オーストラリア)は報じています。
寒い天候は食欲を刺激し、ダイエットを続けるのが難しくなります。
この生存メカニズムは現代人にも健在です。実際、2022年に「Food Quality and Preference」誌に掲載された研究では、冬に関する動画を視聴するだけでも視聴者の味覚が刺激されることが明らかになりました。
しかし、寒い季節に食欲が増し、ダイエットを続けるのが難しくなる理由はこれだけではありません。寒い日は、多くの人が外出をためらい、寒さを避けるために家にいることが多くなり、運動量も減り、カロリーを消費する活動も減る時期でもあります。
家にいると消費カロリーが減るだけでなく、キッチンに行ってパントリーを開ける回数も増えます。目の前に食べ物が常にあると、ついつい食べてしまいます。こうした影響が積み重なって、体重増加につながります。
寒い季節に食欲が増すもう一つの理由は、ホルモンの変化です。寒いと、グルココルチコイドホルモンのレベルがより強く反応し、食欲が増進します。
さらに、体はセロトニンやドーパミンといった快感をもたらす神経伝達物質を日々必要としています。これらの物質は、特定の食品を摂取したり、日光を浴びたりすることで腸から分泌されます。冬の間は、曇り空が多く、寒さで屋外にいる時間が減るため、体はセロトニンやドーパミンを補おうと、好物を食べるようになります。これが食欲を刺激するのです。
食欲を抑えるには、空腹時に炭水化物や脂肪分の多い食品ではなく、健康的な食品を優先するべきです。例えば、野菜、豆、タンパク質豊富な肉を使ったスープやシチューは、寒い日に最適です。また、 The Conversationによると、サーモンなどビタミンDが豊富な食品も健康に非常に良いそうです。特に、日光への露出が少なくなり、皮膚でのビタミンD生成が減少する時期には効果的です。
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