スペインの専門家たちは、動物実験の成功を受けて、未熟児用の人工子宮の開発に取り組んでいる。
スペインの研究者らが人工子宮を開発。動画:ロイター
ロイター通信が6月30日に報じたところによると、試作した人工胎盤は試験において、生体適合性材料で作られた透明な容器の中に保護環境を再現した。容器内では胎児の肺、腸、脳の発達が継続される。容器は羊水循環システムに接続され、胎児を外部刺激から隔離しつつも、超音波によるモニタリングと制御は可能となっている。
妊娠6ヶ月未満で生まれた赤ちゃんは、超未熟児とみなされ、死亡または障害のリスクが高くなります。世界保健機関(WHO)によると、2019年には世界中で約90万人の未熟児が死亡しました。
「私たちは、胎児を母親の体外で維持しながらも、臍帯を通して呼吸を続け、臍帯を通して食事を摂り、一定温度の液体に囲まれるなど、胎児本来の条件を維持できるシステムの開発に取り組んでいます」と、BCナタル医療研究センターとラ・カイシャ財団の35人からなるチームを率いるプロジェクトリーダー、エドゥアルド・グラタコス氏は述べた。
研究チームは子羊を用いた前臨床研究を実施し、胎児を12日間生存させた。また、今後数年以内にヒトへの臨床試験を提案する前に、豚でもこの技術を試験する予定だ。
「このプロジェクトは非常に複雑で、様々な医療分野が絡み、多分野のエンジニアが必要です。これは大きな挑戦であり、自然を欺いてこれを実現するのは非常に困難でしょう」とグラタコス氏は述べた。
コロンビア大学小児科准教授のケリー・ワーナー氏は、スペインチームの有望な結果は、安全性と副作用を評価するために、ヒト臨床試験で厳密に検証する必要があると述べた。「これは非常に喜ばしい進歩ですが、人工胎盤は天然胎盤に取って代わるものではありません。このような進歩があったとしても、私たちは依然として、母体の健康をサポートし、早産のリスク要因を減らすために最善を尽くすべきです」とワーナー氏は述べた。
トゥ・タオ(ロイター通信によると)
[広告2]
ソースリンク
コメント (0)