イスラエル財務省は1月11日、政府が2023年にハマスとの紛争に総額247億シェケル(約65億9000万ドル)を費やしたと発表した。
ガザ地区の紛争により、イスラエルは毎日数百万ドルの損失を被っている。(出典:AP通信) |
イスラエル財務省によれば、イスラエルとハマスとの紛争が勃発した10月7日から2023年12月31日までの間に、170億シェケル(約66億ドル)が防衛費に、残りがこの紛争に関連した民事目的に費やされ、莫大な費用が発生した。
2023年12月だけで、紛争関連支出は、月間政府支出総額710億シェケルのうち172億シェケルに達し、前年比82.7%増加し、2023年のイスラエル政府の年間赤字は775億シェケルに達した。
イスラエル財務省は、前述の支出増加に加え、紛争によりイスラエル国内での活動減少による税収減も生じたと説明した。その結果、2023年のイスラエル政府の歳入は2022年比で6.4%減少し、歳出は12.5%増加する見込みである。
ロイター通信によると、イスラエルのベザレル・スモトリッチ財務大臣は2023年末、イスラエル軍のラジオ放送で、ガザ地区での戦争によりイスラエルは「直接的に」1日あたり約10億シェケル(2億4600万ドル)の損失を被っていると推定した。
しかし、スモトリッチ大臣は、予備役の大量招集とイスラム主義組織ハマスによるロケット弾攻撃によって部分的に打撃を受けているイスラエル経済への「間接的なコスト」をまだ評価していないと述べた。
ハマスは2023年10月7日からイスラエルに対して数年ぶりの最大規模の攻撃となる「アルアクサ洪水作戦」を開始した。これに対しイスラエル軍は「鉄の剣作戦」を開始し、ガザ地区の一連の標的を空爆した。
国際信用格付け機関S&Pグローバル・レーティングは2023年10月24日、イスラエルとハマスの紛争が拡大し、イスラエル経済にさらに顕著な影響を及ぼす可能性があるとして、イスラエルの見通しを「安定」から「ネガティブ」に引き下げたと発表した。
しかし、当時スモトリッチ大臣はS&Pグローバル・レーティングの調整を「恐怖を植え付けるもの」と評した。
[広告2]
ソース
コメント (0)