6月初旬、トルシエ監督は2試合の国際親善試合に備えるため、ベトナム代表を招集した。これはフランス人監督の指揮下でベトナム代表を鍛え上げる絶好の機会となる。
フィリップ・トルシエ監督は、中盤に多数の新選手を招集することで、ベトナム代表チームに新たな刺激的な雰囲気を作り出すことを約束した。(出典:VNA) |
中盤の革命
68歳のフランス人監督がベトナム代表に築き上げようとしているのは、ボールコントロールと積極的な攻撃という基本理念だ。フィリップ・トルシエ監督は、中盤に多くの新戦力を招集することで、ベトナム代表に新たな、そして待望のチーム像を築こうとしている。
トルシエ監督は、香港(中国)とシリアとの国際親善試合に向けてベトナム代表を招集した。注目はセントラルミッドフィールドに集中している。これらのポジションは常に激しい競争を生み出し、チームのプレースタイルにサプライズをもたらす。
パク・ハンソ監督の下では、一部の選手にとってこのエリアはほぼデフォルトとなっている。逆に、新しい選手が加われば、トルシエ監督は確実に調整を加えるだろう。ホアン・ドゥック、トゥアン・アン、ゴック・クアン、スアン・マイン、トロン・ロン、ベト・フン、タン・ロンといった選手が新たな要素として存在感を示している。その中で、スアン・マインとトロン・ロンはスイーププレーをし、効果的にボールを奪い返し、ホームチームのためにトランジションを作り出す傾向がある。一方、ベト・フンとタン・ロンは、中盤の最下位でも柔軟に対応できる選手だが、オーガナイザーや直接攻撃の役割に上がることもできる。彼らは幅広い活動を行うタイプの選手だ。ゴック・クアンは攻撃的ミッドフィールダーの役割に配置されると、常に良いプレーをする。
ホアン・ドゥック、ハイ・フイ、トゥアン・アンはいずれも高いスキルを持つミッドフィールダーであり、近年のクラブのプレースタイルに大きく貢献している。しかし、クラブでの彼らのパフォーマンスは、「白い魔女」の異名を持つ監督のプレースタイルに合致することを意味するものではない。
2023年東南アジア競技大会を見据えると、フランス人ストラテジストは機動力を重視している。実際、カンボジア大会開幕前は、2003年生まれのセンターミッドフィルダー、グエン・タイ・ソンとグエン・ドゥック・フーがU22ベトナム代表の中盤のスターティングポジションを担えると考える人はほとんどいなかった。それ以前、トルシエ監督は、得意の3-4-3フォーメーションにおいて、フィン・コン・デンやレー・クオック・ニャット・ナムといったボールコントロール能力に優れたセンターミッドフィルダーを起用する傾向があった。タイ・ソンとドゥック・フーは、高いプレー頻度とチームにもたらすバランス感覚で、コーチングスタッフを納得させた。
タン・ロンやトロン・ロンのような若手ミッドフィールダーは、その機動力と高い闘志によって、ベトナム代表の今後の試合でトルシエ監督のチームに完全に溶け込むことができるだろう。
公共財テスト
フランス人監督は、今後2試合の親善試合を通して、攻撃陣の能力を最も試さなければならない。ティエン・リンやトゥアン・ハイといった他の主力ストライカーの実力は、彼らと比べて著しく低下しているからだ。ティエン・リンはVリーグ2023の第9節で初ゴールを挙げた。トゥアン・ハイはシーズン開始以来、わずか2ゴールしか決めていない。トルシエ監督によって初めてベトナム代表に招集された新人、ナム・マン・ユンは、9試合に出場してわずか1ゴールしか決めていない。
今回のトレーニングセッションで、トルシエ監督は初めて、海外でプレーしているクアン・ハイ選手(ポーFC、フランス)、コン・フォン選手(横浜FC、日本)、グエン・ヴァン・トアン選手(ソウル・イーランド、韓国)の3人の攻撃的選手を呼び戻した。
これら3人の攻撃的スター選手の名前については触れない。しかし、最近の出場機会の少なさは明らかに疑問符が付く。クアン・ハイは3月以来、パウFCでのプレーを認められていない。コン・フォンは、横浜FCでの日本1部リーグ初出場をまだ待っている。
選手たちは数日間集まり、FIFAランキング下位の相手と親善試合を行うだけだが、チームの姿はこうした小さな一歩から形作られていく。トルシエ監督率いるクラブでの選手たちのパフォーマンスは、チームの門戸が常に誰に対しても開かれていることを示す最も公平な指標でもある。
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