6月初旬、日本の通信事業者KDDIはシャープと提携し、堺市の液晶パネル工場を人工知能(AI)データセンターに転換すると発表した。その4日後、孫正義氏率いるソフトバンクグループの通信部門であるソフトバンクは、シャープから同施設の過半数を買収するための「独占交渉」に入ったと発表した。
ソフトバンクとKDDIは、シャープの工場を巨大なAIデータセンターに転換しようと競い合っている企業のうちの2社に過ぎない。日経新聞によると、3社目も協議中だという。
大阪湾の埋立地に建設された約70万平方メートルの工業団地に位置する堺工場は、シャープの大型テレビの主力工場である。しかし、中国の競合他社からの圧力を受け、同社は9月に生産を停止する。
この決定により、工場の再利用に向けた動きが活発化した。
ソフトバンクは、テレビパネルの主要工場に加え、ガス・発電所を含む堺工場の最大60%の取得に向けて協議中であると発表した。同社はAI事業の強化を目指し、同工場をデータセンターに転換する予定だ。
日経新聞は5月、ソフトバンクグループがAI強国への変革に10兆円(630億ドル)を投じる計画だと報じた。以前の会見で、ソフトバンクの宮川潤一社長兼CEOは、「生成型AIのマーケットリーダー」になることを目指しており、この新技術は「当社の長期ビジョンの柱となる」と述べ、将来的にはAIに注力していく考えを示した。
ソフトバンクは、日本語に特化した独自の大規模言語AIモデルも開発している。
KDDIはプレスリリースで、シャープ、米国のサーバーメーカーであるスーパーマイクロ・コンピューターなどと協議を開始し、NVIDIAの先進AIシステム1,000台を用いた「アジア最大級のAIデータセンター」の構築に着手したと発表した。しかし、ソフトバンクが参入することで、この実現はより困難になるだろう。KDDIは、ソフトバンクが購入しなかった堺の施設の残りの部分を買収する交渉を行う可能性がある。
KDDIの広報担当者によると、同社は依然として当初の目標を追求しており、重要なのはデータセンターを建設する土地の面積ではなく、コンピューティング能力だという。
それでも、日経の情報筋によると、交渉は緊迫しているようだ。最近シャープと交渉した別の日本企業の幹部は、シャープが途中で提案内容を変更し、データセンターを堺工場ではなく他の液晶工場に移転することを提案したため、交渉が行き詰まったと述べた。彼は、ソフトバンクが当初、堺工場の利用可能なスペースをすべて買収しようとしていたと聞いていた。
シャープの液晶工場をAIデータセンターに転換する動きは、データセンターをゼロから構築するには何年もかかる可能性があるため、日本におけるAIコンピューティング能力の緊急性を浮き彫りにしています。さらに、日本のデータセンター市場は供給不足に陥っており、旺盛な需要と電力制約のため、短期的に改善する可能性は低いでしょう。これらの施設の1平方メートルあたりの電力消費量は一般的なオフィスの10倍以上であり、理想的な立地を見つけることは困難です。
ソフトバンクは2025年に堺での稼働開始を目指している。堺の施設がAIデータセンターへの転換に特に適しているのは、電気設備や水資源を冷却に利用できることだ。
2009年に開設された堺工場は、シャープの至宝と目されていました。しかし、韓国や中国の競合他社の参入や有機ELなどの新技術の登場により、堺工場は期待に応えられなくなっています。生産は終了に近づいていますが、液晶生産に必要な高電力需要に対応できる能力は依然として残っています。
ソフトバンクの広報担当者は、堺市は立地条件も有望だと述べた。東京近郊に多くのデータセンターがあるため、災害発生時の混乱を防ぐためにコンピューティングパワーを分散させるのが有益だ。そのため、同社は北海道にもAIデータセンターの建設を計画している。
(日経新聞によると)
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出典: https://vietnamnet.vn/cuoc-chien-gianh-giat-nha-may-lcd-cua-sharp-2294527.html
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