ロシアから輸送されたウランボンベが、2023年3月にフランスのダンケルク港で荷降ろしされている。(出典:AFP) |
米国は、オハイオ州にあるセントラス・エナジー社の施設などのプロジェクトを通じて、低濃縮ウランの生産を拡大しています。一方、英国は次世代原子炉向けの低濃縮ウラン生産能力の開発に投資する計画です。
供給源を多様化し、ロシアへの依存を減らす取り組みの一環として、米国といくつかの欧州諸国は、グリーン移行を支援するため、今後数十年間で野心的な原子力発電計画を発表した。
しかし、ロシア国外でのウラン生産の不足がこれらの計画を妨げる可能性がある。
ウクライナ紛争後のロシアのエネルギー製品やその他の製品に対する制裁により、天然ガス、ウラン、その他の重要な原材料が世界的に不足している。
このため、一部の大国はサプライチェーンの多様化と、さまざまなエネルギーおよび関連物質の生産増加に着手しており、近いうちに欧州と米国で新たなウラン生産が始まる可能性がある。
米国と欧州はロシアの石油やガスなどのエネルギー製品の輸入に対して厳しい制裁を課しているが、代替供給源がないためウランに対して同様の措置を取ることはより困難だ。
ロシアは世界のウラン処理施設の約40%と、世界のウラン濃縮能力の46%を管理している。
同国はまた、最新世代の原子炉を動かすのに必要な濃縮度15~19.75%の低濃縮ウランなどの高級ウランの生産でも競争相手より進んでいる。
欧州がウラン供給源を多様化する中で、カザフスタンは主要供給国として浮上し、2022年には欧州連合(EU)のウランの26.82%を供給することになった。カザフスタンは近年、着実に生産能力を高めている。
さらに、ニジェールはEUへのウラン供給量の25.38%を占め、カナダは21.99%を占めている。
専門家は、欧州と米国がモスクワ関連のウラン生産を完全に回避し、原子力エネルギー分野で競争力を維持するためには、国内のウラン生産能力を開発する必要があると指摘している。
[広告2]
ソース
コメント (0)