ブッタップ・パゴダは、ベトナムの古代仏塔に典型的な「内は公、外は私」の建築様式で建てられました。主要な建築群全体は、仏教における智慧と般若の方向である南を向いています。特筆すべきは、ブッタップ・パゴダは数百年の歴史を経てもほぼ完全な建築体系を保っている数少ない仏塔の一つであるということです。中国建築とベトナムの伝統的な民俗建築の融合が、この仏塔に独特の特徴を生み出しています。
しかし、タップパゴダは、古代ベトナムの職人の優れた彫刻技術を証明する 4 つの国宝で有名です。
- 千眼千手観音像:ベトナムで最もユニークな木彫の傑作です。高さ3.7メートルのこの像は、1656年にジャックフルーツの木から彫られました。11の正面、2つの側面、42本の大きな腕、そして何千本もの小さな腕を持つこの像は、限りない慈悲の心を表し、生きとし生けるものの苦しみを見抜き、助けようとする意志を表しています。蓮華台座の上に置かれ、精巧な彫刻が施されています。
- バオ・ギエム石塔:寺院の敷地内にあるこの塔は1647年に建立され、チュエット・チュエット禅師の遺骨が埋葬されています。塔の高さは13.05メートルで、天に向かってまっすぐ伸びる巨大な筆のような形をしており、寺院の名称は「バオ・タップ」です。塔には13のレリーフが彫られており、動物の図柄や精巧な文様が巧みに施されています。ベトナムの石彫職人の卓越した技術が伺えます。
- 三界像と香壇:過去、現在、未来を象徴する荘厳な三界像3体と、精巧に彫刻された香壇は、レ・チュン・フン時代の彫刻スタイルをよく表しています。
タップパゴダは建築作品であるだけでなく、仏教の中心地でもあります。土着の信仰、儒教、道教の様々な要素が融合し、独特の文化空間を創り出しています。多くの著名な禅僧が修行した場所であり、重要な精神的な目的地として、静寂を求める観光客を魅了しています。
ブッタップ寺は、その素晴らしい歴史的、建築的、彫刻的、精神的価値により、キンバック文化の象徴としてふさわしい特別国定記念物に指定されています。
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