U.20シリアとの決勝戦を前に、U.20ベトナムには二つの選択肢がある。一つは、相手に全力で挑み勝利を目指す(つまり敗北のリスクを受け入れる)か、もう一つは慎重かつ安全にプレーし、引き分けを目指すかだ。U.20シリアから勝ち点1を獲得すれば、U.20ベトナムは首位の座は手に入らないものの、2位以内の上位5チームの一つとして、次のラウンドへの切符を巡る争いで大きなアドバンテージを得ることになる。フア・ヒエン・ビン監督率いるチームが、この決戦を前に計算するのは当然のことだ。
U.20ベトナム(9位)は残念ながらU.20シリアに敗れた。
最初の45分間、両チームとも慎重かつ計算高いプレーを見せ、決定機はわずかしか生まれなかった。U.20シリアはボールポゼッションを多く保持したものの、フォーメーションを押し上げるようなプレーはせず、オープンサイドからの素早い攻撃を主に展開した。西アジアを代表するシリアは、これまでの試合のように攻撃的かつ先制的なプレーは見せなかった。同様にU.20ベトナムも堅実なプレーを見せ、多くの選手をフィールド中盤に配置。距離を保ちながら競り合い、守備を固めた。
しかし、U20シリアが徐々に攻撃的なアプローチへと変化していくと、U20ベトナムは適応に間に合わず敗北を喫した。フア・ヒエン・ビン監督とU20ベトナムのコーチングスタッフは、U20シリアが従来のリズムを維持すると確信していたのが間違いだったのかもしれない。相手がスピードを上げ、両サイドバックの背後を突いてサイドに深いパスを繋ぎプレッシャーをかけ始めると、U20ベトナムにはほとんど対応策がなかった。
ホームチームは単調で表面的な攻撃を展開し、グエン・コン・フオンのひらめきに頼りきりだった。しかし、U.20ブータンやU.20グアムとは異なり、U.20シリアは粘り強くプレッシャーをかけ続け、U.20ベトナム代表はスムーズな攻撃を仕掛けることができなかった。さらに、消極的で融和的なメンタリティも、コン・フオンとチームメイトたちの障壁となった。後半終盤、自陣ゴールにヘディングで叩き込まれ失点を喫した時、U.20ベトナム代表はようやく勝利を目指し、計算の垣根を捨てた。
しかし、ほんの数分間の果敢なサッカープレーだけでは、U.20ベトナムは形勢を逆転させるには至らなかった。フア・ヒエン・ビン監督率いるチームは、コーチングスタッフの誤算に加え、より粘り強く効果的なU.20シリアを倒すだけの優秀な選手を揃えていなかった。
U.20ベトナムはU.20アジア予選4試合を終え、3勝1敗の成績だった。コン・フオン率いるチームは、U.20ブータン(5-0)、U.20グアム(3-0)、U.20バングラデシュ(4-2)に勝利し、U.20シリア(0-1)に敗れた。勝ち点9でグループ2位となったU.20ベトナムは、残りの2位チームの運命を不安げに待つしかなかった。ホームアドバンテージとそれほど難しくないグループの中で、自主権を獲得できなかったことは、フア・ヒエン・ビン率いるチームにとって失敗と言えるだろう。
しかし、コーチのフア・ヒエン・ヴィン氏とテクニカルディレクターのファン・タン・フン氏の手中には、潜在能力はあるものの、Vリーグや国際舞台では「白紙」のような世代の選手たちがいるので、すべての責任をコーチングスタッフに負わせるのは難しい。
失点後のメンタリティの低迷、最後の20分で体力と闘志が削がれるなど、これらはいずれも出場時間が限られていることの表れだ。練習なしには「原石」は育たない。これはU20ベトナムにとっての教訓であり、U20アジア決勝トーナメント進出の是非に関わらず、サッカー関係者はこれを見直すべきだろう。
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出典: https://thanhnien.vn/som-chia-tay-giai-chau-a-bai-hoc-dat-gia-cua-u20-viet-nam-can-cai-thien-rat-nhieu-185240929170911332.htm
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