ヴォー・ヴァン・トゥオン国家主席夫妻は、2023年9月にベトナムを訪問した日本の皇太子同妃両殿下を出迎えた。(出典:VNA) |
大使、今回のヴォー・ヴァン・トゥオン大統領夫妻の日本公式訪問について、期待されることがあればお聞かせください。
2023年、日本とベトナムは外交関係樹立50周年を迎えます。両国関係は 政治、経済、文化などあらゆる分野で力強く発展しています。この重要な時期にヴォー・ヴァン・トゥオン国家主席が日本を訪問されたことは、歴史的な意義を持ち、記念すべき年における最も輝かしい出来事の一つとなると確信しています。
今回の訪問は、これまでの日越関係の進展を振り返るとともに、日本とベトナムの協力が二国間関係にとどまらず、地域や世界の平和と繁栄に共同で貢献できる関係になりつつあるというメッセージを伝えるものでもあります。
山田滝夫駐ベトナム日本大使。(写真:QT) |
経済面では、ベトナムの経済成長とサプライチェーンの転換を背景に、日本企業によるベトナムへの継続的な投資を支援したいと考えています。ベトナムと日本は、情報技術分野において高度なスキルを持つ人材を育成してきた両国です。
日本は、両国がグリーン・トランスフォーメーション(GX)とデジタル・トランスフォーメーション(DX)におけるイノベーション・パートナーとなる可能性を見出しています。さらに、日本は特にインフラ協力において、ODA資金の回復に向けた機運を醸成したいと考えています。
さらに、日本は政治的に、ベトナムが「自由で開かれたインド太平洋」という目標を実現する上で重要なパートナーであると主張している。
南シナ海などの情勢が複雑化する中、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化のため、協力を深めていきます。
人的・文化交流については、国家首脳の往来をはじめ、両国間のあらゆるレベルでの往来が急速に増加しています。日本には約50万人のベトナム人が居住しています。今後、若い世代や地方間の文化、スポーツ、観光交流を一層推進し、人的・文化交流の裾野を拡大していきます。
2023年は、両国の外交関係樹立50周年を記念する意義深いイベントが数多く開催される中、終わりを迎えようとしています。この1年間、「日本とベトナムの物語を伝える」という旅について、ご感想をお聞かせいただけますか?
日本とベトナムの外交関係樹立50周年を迎える今年のハイライトは、9月の秋篠宮皇嗣同妃両殿下のベトナム訪問と、今回のヴォー・ヴァン・トゥオン国家主席夫妻の日本訪問です。
過去1年間、50周年を記念する多くのイベントが開催され、日越関係がかつてないほど良好であることを象徴する出来事となりました。日本とベトナムの多くの省・都市で開催された日本とベトナムのフェスティバル、日越共催の「Meet Japan」やハイレベル経済セミナーといった様々な分野のセミナー、狂言公演やオペラ「プリンセス・アニオ」といった豊かな文化交流など、両国の長い絆の歴史を物語る様々なイベントが開催されました。
「日越外交関係樹立50周年を振り返る時、未来の世代が、この記念すべき年を、無限の可能性を秘めた両国関係が、将来に向けて、対等なパートナーとして世界に向けてさらに発展していくための礎を築いた意義深い年として評価してくれることを期待します。」 |
両国関係はますます緊密化し、急速に発展していることを、私は幾度となくお伝えしてきました。この発展は、政治・経済面のみならず、両国間の長年にわたる歴史・文化的な絆に根ざした、人々の間の理解と共感にも根ざしています。50周年を記念する一連の行事を通じて、多くの方々に、日本とベトナムの間の理解と共感の具体的な事例を改めて発見し、認識していただければ幸いです。
日越外交関係樹立50周年を振り返る時、未来の世代が、この記念すべき年を、無限の可能性を秘めた両国関係が、将来に向けて、対等なパートナーとして世界に向けてさらに発展していくための礎を築いた意義深い年として評価してくれることを期待します。
今後、両国が投資促進に向けた実践的な政策を推進していく中で、日本からベトナムへの新たな「投資の波」に対してどのような期待をお持ちでしょうか。
現在、日越関係は史上最高の状態にあると私は見ています。経済面では、グローバルサプライチェーンの転換期を迎え、日本の製造業は特にベトナムにおいて存在感を高めています。小売業も、人口が1億人を超え中間層が拡大するベトナムの内需拡大に注力しています。
ベトナムの経済発展に大きく貢献している日本企業の投資や事業活動が、エネルギー分野をはじめ上記産業においてさらに活発化していくことを強く期待します。
さらに、日本政府はODA資金を回復し、インフラ整備を支援してベトナムの投資環境の改善に貢献したいと考えています。
今後、日本はベトナムとの間で、グリーントランスフォーメーション(GX)、イノベーション、デジタルトランスフォーメーション(DX)、工業化、近代化、人材育成などの分野で官民双方の協力を一層強化していきます。
ベトナムの力強い経済発展は日本にとっても大きな強みとなるでしょう。ベトナムには依然として解決すべき課題が山積していますが、日本政府と日本国民は、今後50年間、強固な関係を持つパートナーとして、ベトナムの発展を常に支えていきます。
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