民間軍事会社ワグナーがレバノンのヒズボラにパンツィルS1防空システムを譲渡する可能性があると、WSJが米国の諜報機関を引用して報じた。
ウォールストリート・ジャーナル紙は本日、複数の匿名の米国当局者の発言を引用し、ロシアの民間軍事会社ワグナーがレバノンのヒズボラ武装集団に短距離防空ミサイルシステム「パンツィリS1」を提供する計画があることを示す情報を米国情報部が入手したと報じた。
当局者は、米情報機関がワグナーとヒズボラの協議を監視しているものの、パンツィリS1が移管されたかどうかは確認できないと述べた。このシステムは、バッシャール・アル・アサド大統領の承認を得て、シリアに既に駐留しているワグナー軍から引き渡される可能性がある。
「ロシアがモスクワでハマスの代表団を迎えたばかりなので特に懸念される」と米国家安全保障会議報道官のエイドリアン・ワトソン氏は述べた。
ロシアとヒズボラの当局者はコメントしていない。
2020年にシリア軍で運用されたパンツィリ-S1システム。写真:シリア国防省
このニュースは、テルアビブによるガザ地区への地上作戦への報復として、イランが支援するヒズボラがイスラエル北部への攻撃を仕掛ける可能性があるとの懸念が広がる中で報じられた。米国防総省は、地域の敵対勢力を抑止するため、イスラエル沖に空母打撃群と2,000人規模の即応部隊を派遣した。
ワグナーとヒズボラは共に、反政府勢力との戦いでバッシャール・アル・アサド大統領を支援するため、シリアに部隊を派遣している。西側諸国の一部アナリストは、ヒズボラへのパンツィリS1システムの供与は、ロシアのウクライナ作戦にテヘランが自爆ドローンを提供したことに対するモスクワの対抗策だと見ている。
レバノンではヒズボラはイスラエルに対抗する任務を負った「抵抗」グループとみなされているが、西側諸国の大半はヒズボラをテロ組織として扱っている。
イスラエル軍とヒズボラは、10月初旬にイスラエルとハマス間の紛争が勃発して以来、ほぼ毎日戦闘を続けている。ヒズボラは10月29日、レバノン南部でイスラエルの無人機を撃墜したと発表した。これは国境紛争の激化以来初めてのことだ。
ロシアは1990年代にツングースカM1システムの代替として、パンツィリ対空砲ミサイルシステムを開発した。各戦闘車両は、30mm弾1,500発を装填し、射程4km、最大発射速度5,000発/分の2A38M機関砲2門と、20kmの距離から標的を破壊可能な57E6短距離ミサイル12発を搭載している。
ロシアのメディアは2018年、同国が少なくとも40台のパンツィリS1戦闘車両をシリアへ移送したと報じた。これらの車両の一部は近年のイスラエルの空爆で破壊されていた。
ヴー・アン(ウォール・ストリート・ジャーナルによると)
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