中国の政策緩和への期待とアジア通貨の下落により、人民元は対米ドルで下落した。
中国市場では、人民元相場が本日午後、1米ドルあたり7.24元まで下落し、2023年11月以来の安値をつけた。この水準は、1米ドルあたり7.2元という重要な心理的節目を下回った。
外国為替市場での人民元価格も1ドル=7.27元と4カ月ぶりの安値に下落した。
ロイター通信は、事情に詳しい関係筋の話として、中国の国有銀行が介入し、ドルを売却して人民元を購入したと報じた。人民元は現在、1ドル=7.23元となっている。
過去1年間の米ドル/人民元為替レートの推移。チャート:ロイター
人民元は3ヶ月で米ドルに対して2%以上下落した。中国が景気刺激策として金融政策をさらに緩和するとの市場の期待が高まるにつれ、人民元は下落圧力にさらされている。
スイスの銀行UBPのアジア担当チーフエコノミスト、カルロス・カサノバ氏は、日本銀行がマイナス金利政策を終了したことで米ドルが上昇し、円やその他多くの通貨が下落したことが人民元に圧力をかけたと述べた。
中国人民銀行(PBOC)は今朝、基準為替レートを1ドル=7.1元に設定した。これは昨日より元安の水準だ。人民元は2%のレンジ内で推移している。投資家は、PBOCが数ヶ月間、市場の予想よりも元高に設定していると指摘している。
中国人民銀行(PBC)の当局者が3月21日に預金準備率(RRR)の引き下げ余地が依然としてあると示唆したことを受け、投資家は緩和期待の高まりから人民元が下落したと指摘した。BNPパリバの為替ストラテジスト、ジュ・ワン氏は、PBCの金融緩和に関する発言を受け、人民元は1ドル=7.3元まで下落する可能性があると指摘した。
今日の展開は中国株式市場にも圧力をかけている。上海総合指数は3月22日に1%下落して取引を終えた。「人民元安は、多くの人が投資を米ドルに分散させるため、株価上昇を難しくするだろう」とカサノバ氏は説明した。
ハ・トゥ(ロイター通信による)
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