反ダンピング調査にもかかわらず、ベトナムへの熱延コイル(HRC)輸入量は急増し続けている。

税関データによると、9月にベトナムに輸入された熱延コイル(HRC)の量は120万トンに達し、8月に比べて34%増加し、国内生産量(56万8000トン)の220%に相当した。
約880万トンのHRC熱延鋼板を輸入
2024年の最初の9か月間で、ベトナムは約880万トンのHRCを輸入しました。これは2023年の同時期と比べて26%増加し、国内生産量の171%に相当します。
そのうち、中国から輸入されるHRC鋼の量は630万トンに相当し、72%を占め、国内製造企業の製品消費量の510万トンをはるかに上回っています。
中国からの鋼材輸入が大部分を占めているのは、主にこの市場での販売価格が、製品の種類にもよりますが、他の市場よりも30~70米ドル安いことが理由です。これは、中国が依然として「鋼材過剰」状態にあり、国内消費が減少しているため、中国の鉄鋼メーカーは在庫の一部を処分するために、低価格での鋼材輸出を増やさざるを得ない状況に陥っているためです。
注目すべきは、反ダンピング調査にもかかわらず、熱延鋼板コイルが依然としてベトナムに大量に流入していることだ。
具体的には、7月26日、 商工省は中国とインド産の一部熱延鋼板製品に対し、調査とアンチダンピング措置の適用を決定した。調査対象製品は、熱延合金鋼または非合金鋼の一部製品で、熱延後の加工が施してなく、厚さが1.2mmから25.4mm、幅が1,880mm以下、メッキやコーティングが施されておらず、オイル塗布の有無にかかわらず、炭素含有量が質量比0.60%未満である。
外国貿易法及び政令10/2018/ND-CPの規定に基づき、調査機関は予備調査の結論に基づき、商工大臣に対し暫定アンチダンピング税の適用を決定するよう勧告することができる。暫定アンチダンピング税の税率は、予備調査の結論におけるダンピングマージンを超えてはならない。
現在、タイやインドネシアといった地域諸国は、中国製熱延鋼板に対してセーフガード措置を発動している。タイとインドネシアの生産量は、それぞれ消費需要の43%と65%を満たすに過ぎない。しかし、2019年以降、両国は最恵国待遇(MFN)輸入関税に加え、アンチダンピング関税を課している。
ソース
コメント (0)