民主党と共和党の予備選は、激戦州ジョージア州(米国)で3月12日に行われる。ロイター通信によると、トランプ氏は3月9日に同州ローマ市で選挙活動を行い、バイデン氏は近郊のアトランタで行われたイベントに出席した。
トランプ氏は演説の中で、大規模な選挙不正の被害者であると繰り返し主張した。2020年米国大統領選挙への介入の罪で起訴したジョージア州の連邦検事ファニ・ウィリス氏を批判し、バイデン政権と共謀してトランプ氏を標的にしたと非難した。
「彼らは我々を排除しようとしているが、成功しないだろう」とトランプ氏はジョージア州ローマの体育館で聴衆に語った。
バイデン氏とトランプ氏はともに3月9日にジョージア州で選挙活動を行った。
一方、バイデン氏は、前任のトランプ氏が最近、米国フロリダ州の自身の別荘にハンガリーのヴィクトル・オルバーン首相を招いたことを批判した。「彼が独裁者になりたいと言うなら、私は彼を信じる」と、現ホワイトハウスオーナーであるバイデン氏はトランプ氏について語った。
11月5日に予定されている大統領選挙で、ジョージア州ほど激戦が予想される米国の州はない。同州は2020年の大統領選でバイデン氏が勝利し、トランプ氏による不正投票疑惑の中心となってきた。
3月12日、ジョージア州もハワイ州、ミシシッピ州、ワシントン州に続き予備選挙を実施し、トランプ氏は共和党の指名獲得に一歩近づくことになる。ライバルであるサウスカロライナ州元知事のニッキー・ヘイリー氏が選挙活動撤退を表明したため、共和党の候補者はトランプ氏のみとなった。
バイデン大統領は3月7日、一般教書演説でトランプ氏を厳しく批判し、同氏が民主主義を脅かし、ロシアに屈し、超党派の移民改革の取り組みを頓挫させていると非難した。
しかしバイデン氏は、ガザ地区でのハマスとの戦争でイスラエルを支持していることをめぐって民主党から激しい圧力も受けており、この紛争は3月12日のジョージア州決選投票で明らかになる可能性がある。
3月9日にアトランタで行われた選挙イベントで、現米大統領について「ジェノサイド」という言葉を使った人物が退場させられた。
ジョージア州の多民族、多宗教団体連合は、3月12日の予備選挙でバイデン氏に投票するのではなく白票を投じるよう有権者に呼び掛けるキャンペーンを開始した。ホワイトハウスにイスラエル支援を再考させるメッセージを送ることを期待している。
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