二人はT78友好学校に通う少数民族の生徒でした。授業初日、担任の先生は二人を教室の後ろの同じ席に座らせました。二人は言葉を交わすことはありませんでしたが、時折、ジャンがこちらを見ると、トゥアンが何かを考えているかのように遠くを見つめているのが見えました。ジャンは、この友人のことが気になっていました。

学校生活1週間の終わり、数学の授業が終わった後、ジャンがなかなか理解できない高度な演習が出題されました。休み時間、ジャンはトゥアンに大胆に話しかけ、質問をしました。不思議なことに、トゥアンはまるで別人のように、先生のように熱心に、そして丁寧に授業を説明し、ジャンは驚きました。次第に二人は会話を深め、難しい問題に直面するたびに、協力して最善の方法を見つけるようになりました。

トリウ・ミン・トゥアンと恋人のレオ・フオン・ザン。写真はキャラクター提供

10年生の終わり、二人とも優秀な生徒だと知ったジャンは、夏休み前の忘年会で、机の引き出しに隠されたホウオウボクの花束と、トゥアンから「一緒に勉強頑張ろう!」と書かれたハート型のカードをもらいました。その夏休み、二人は別れを告げ、トゥアンは故郷のカオバンへ、ジャンは故郷のクアンニンへ戻りました。

その後の学期も、予定通り、二人は刺激的なグループ活動や、意義深いイベントや競技会など、多くの素晴らしい思い出を作りました。キャンプファイヤーの揺らめく明かりの中、二人は手をつなぎ、友達と「Linking Big Hands」を大声で歌いました。また、「Elegant Students」コンテストの練習では、トゥアンとジャンがクラスで一等賞を獲得し、その後は二人で試験に向けて熱心に勉強した日々を思い出します。

高校3年生の始まりの午後、二人は学校の体育館で一緒にジョギングをしました。ジャンは将来教師になり、山岳地帯の故郷の子供たちに「手紙の種を蒔く」という夢を打ち明けました。トゥアンは緑の軍服を着て祖国を守りたいと切望していました。二人は手をつなぎ、「頑張ろう!私たちならできる」というメッセージで、夢を叶える決意を固めました。大学合格通知を受け取った日、二人は喜びに満ち溢れ、共に未来の物語を紡いでいく決意をさらに固めました。

学生時代、二人は会う機会がほとんどありませんでした。トゥアンとジャンは、よく手書きの手紙で想いを伝えていました。休日や誕生日には、トゥアンは彼女に可愛いヘアクリップ、アーミーテディベア、可愛いブレスレット、本など、ちょっとしたプレゼントを贈っていました。

時には、適切な時と場所で、ただ心からの励ましの言葉をかけるだけで、二人はより一層努力し、勉強や練習に励むことができるのです。二人は常に、人生は常にバラ色とは限らない、時には困難や試練もあるということを分かっています。でも、励まし、寄り添ってくれる人がいれば、愛の力で二人とも乗り越えられるのです。

タン・ヴィン

    出典: https://www.qdnd.vn/quoc-phong-an-ninh/xay-dung-quan-doi/chung-ta-se-lam-duoc-844047